binomial

二項対立は基本的に三項対立であり、三項目は分母に回って二項対立の構造を支える」ことについて。


たとえばmanとwoman、この二つは決して平等な二項対立ではない。
man(人類)という基盤があってこそ、man(男)とwoman(女)に区別される。おまけに「人類」と同語で扱われる「男」の方が「女」よりも優位に、当然の存在として扱われる。


別の例だと、自然/都市の二項対立を支えているのは「文明」という概念だ。
「自然」しかない状態で「自然」などという概念が生まれるはずもない。だが「文明」の誕生と共に「都市」が生まれ、都市ではない空間としての「自然」が再発見されることとなる。


要するに差異と同一性の問題に繋がるのだろうか。
identityは差異への斥力を根底に持つ」は名言すぎて涙が出るね。
絶対的な個としての“私”ではなく、他の誰かとは違うのだという反発から生まれる“私”。

私しか居ない世界で“私”なんて生まれない。
“私”をつくるのは私じゃない誰か、だ。