enishi

ぎんさんの曲は侵蝕性が強くて、迂闊に聴くとすっかり参ってしまう。
〆切も終わっていないと言うのにうっかりENISHIを再生してしまって、いやはやヤラれました……。


この曲はループ必須。後半にゆったりと揺蕩うように落ち着いたテンポが、またグイッと暴力的なまでに戻る。波が遠のいていく、その感傷に切なく浸っていると再び波が押し寄せている。この循環の引力からどうやっても脱け出せない。


殆ど聴き取れない囁き声もたまらない魅力だ。
歌詞を聴き取ろうと試みて、その都度最早何を言っているかなど些末なことだという心地にさせられる。
理迫めてあはれ」は「心に添えて曖昧で」に。
さざめく波はあはれ」は「ささめく夢 night & day」に。
そんな風に聴こえて、それはそれで佳いと思えて。