楽曲

2016 first-half music

夜中にカッとなって、上半期お世話になった曲をガゴっと纏めました。すっきり。 http://togetter.com/li/1014074 上半期で20曲とか多いなー。下半期でもたくさんたくさん出会えると良い。 ちなみに上記リストから更に厳選すると…「あかつきや春巻丼」「Cynic…

2015 music

2015年にお世話になったVOCALOID/UTAU曲を振り返りながら纏めたら楽しかったですっていう報告。http://togetter.com/li/923949 (安価ですが)Bluetoothのイヤフォンを買い、ますますミュージックライフをエンジョイしております。特に風呂掃除の時には最高…

downpour

灰ノ詩は情緒不安定な曲だ。 思い出を懐かしむように甘く歌っていたと思ったら、痛みに引き攣ったように激情を訴える。 リンの悲しみが、驟雨でも洗い流せないほど身と心に沁み付いた悲しみが聴こえる。 この雨が慈愛というなら いなくなれ 強く強く、刺し込…

celtic

ネットチルナノグ。呪文のようなそれを唱えれば、春の精霊が舞い降りて共に踊り出す。 ケルティックな懐かしさと、驚異的なまでにポジティブでリズミカルな音の群像がたまらない。 手に手を取って、大地のビートで、野原の草を蹴って、炎の揺らめきに合わせ…

eve

それは彼女が彼女として産まれ落ちる前夜の物語。 なんて単純で実直な歌なんだろう。 「響いて」 そんなまっすぐな想いで、届けと祈るように歌って。 それでも軽やかな音の数々が、星のように瞬くから。胸の内を掻き鳴らすようにギターが叫ぶから。 決して凡…

escapism

カラスヤさんのリンは絞り上げるように歌う。弱さを、退屈を、憂鬱を、諦めを。 これはある逃避の空想。 完全犯罪を ついに君は成し遂げた 三月の空 揺れるスカート 物憂げに笑う 明日に逃げ込んだ 目をつぶったままで 傷口の中で 「君のせいだよ ねぇ、そう…

TOKYO GIRL

ピコピコ ハイカラ フルムーンライト キラキラ カラフル アーバンギャルド ポップな歌詞と共に始まる、真夜中屋の東京少女。 ポップチューンにアンニュイな言の葉を乗せる、その匙加減が何とも絶妙。 ワタシハ サエナイ コタエハ シラナイ ダレカガ サガシテ…

enishi

ぎんさんの曲は侵蝕性が強くて、迂闊に聴くとすっかり参ってしまう。 〆切も終わっていないと言うのにうっかりENISHIを再生してしまって、いやはやヤラれました……。 この曲はループ必須。後半にゆったりと揺蕩うように落ち着いたテンポが、またグイッと暴力…

stray cat

明るく澄み渡る、惑い猫の冒険は儚い希望の歌だ。 抜群のリズム感に裏付けられた珠玉のフレーズたちを、どうか聴き逃さないで欲しい。聴いているだけではきっと、するりするりと音に乗って掴めないだろうから。 彷徨よって夢中に 今日を訊ねた傘で隠して 耳…

Nephna

昔から恋い慕うCalla Soiled氏のネフナ。 百舌谷氏の映像と相俟って、一つの作品として結実している。 特徴的な、難解かつ物語性を帯びた歌詞も味わい深い。 一見すると文章として成立しないようなフレーズの組み合わせが、何故か耳には心地好い。 宙には不…

ennui

peakedyellow氏のユキちゃんは最高にアンニュイで退廃的。 常に溜め息交じりの歌声で、ちいさく色の無い世界を口遊む。 錆びた彼にはこの世の終わりを 枯れた花には溶かしたロウを 月と蜜柑と葡萄に罰を可愛い彼女に穴あきゴムを あの男には悲惨な希望を ブ…

warning

ゆめくらげ氏のターミナルは、その警告音めいたイントロからして引きずり込まれる。 そこに鼓動のような低音が加わり。高まっていく緊張感。 突然、ぶわっと押し寄せる波に攫われそうになりながらも、警告は続く。 ピアノが容赦なく胸を叩く。耳を澄ませと。…

cigaretta

音も映像も甘美に浸れる、retro氏の灰が落ちる。 鈍った頭で考える。燻らせながら、可視化された吐息を眺めながら。 それはアクアリウムでゆるやかに溺れていく錯覚。 水面で波打つ陽光を、仰ぎ見るような。 息を止めても答えは出ない 思考を止める手段はな…

drowse

アコースティックギターが、沁みる。 ねむりと言うタイトルの通り、微睡みながら聴きたいヤオギ氏のルカ曲。 ひかり満ちた 鮮明な夢の中眠らせて 閉ざした胸は錆ついてもう開けないけど それでもまだ 君を映せるように 失ったその先で、ねむれるように。

flash

最近仲良くさせていただいている作曲家さんに教えていただいた、イヤイヤP。 中でも一閃に翔けるには一耳惚れした。 耳が、音に溺れた。 コーラスの作り方が異常なまでに巧い。 声が、どこまででも広がる。 「何を言っているのか」など大した問題ではなくな…

suicidal tower

非力な私は塔をのぼる。 死に至る最短距離を、自ら選んでのぼっていく。 痛みの数だけ塔をのぼる 愛されなかった分だけ のぼる 愛されなかった。 愛されたかった。

sentinel

キリキリと心の細い部分を爪弾かれる。弱くて脆い、悲鳴をあげやすいどこかを。 閉ざし、守り、見つめるsentinel。意味は「番兵」。 先はがらんどう 椅子に座った独りの少女 此処へ閉じ込め腐り果てた僕らをただ 君は見ている 見ているんだ まるで守るように…

teen boy

ああ、嫌だなぁ。僕はちっとも良い子になれなくて。 暑いなぁ。御天道様が容赦なく照らすんだ。後ろめたくて、とても直視できない。 どうか、こんな僕を見ないで。 これは濁りきれずにいる少年の澱み。 誤った感受性 錆びついてゆく 多分、間違っている。何…

recently

「最近どうよ?」 当たり障りのない常套句。返答に詰まる。 最近のこと。考えても、何も浮かばない。 錯覚。奥歯が噛み合わないのは。 それは微細な違和感。そうして唐突に疑問。「噛み合ったことなどあったのか?」 見えないものそれ蓮の上。 見えずとも感…

monodrama

真実夢メモって何やねん。突っ込んだ時にはもう遅い、PELIE氏の術中に嵌っているのだ。 PELIE氏の特徴は、初音ミクをどこまでも電子の存在として扱うことだ。 冷酷なのではない。ヒトとVOCALOIDの決定的な差異を見逃さず、曲の中で際立たせることで、彼女に…

mandala

ぼくときみの曼荼羅。 言葉が、どれも重い。音と相まって一層深く潜っていく。 深層まで至る重力。真相へと貫く重力。 鉄の楔打ち込み我が物顔で説き伏せる自己愛 感情不感症 崇拝と嫌悪 飽和状態の歌姫達 自己嫌悪 排他的 そこへ投げ込まれる痛切な問い。 …

erika

心が引き千切られるように、切ない。 裏切りと孤独の花、ERiKA。嗄れた喉で彼女は歌う。 知らない街で一緒に暮らそうよ 箱にしまって大事にしてあげる ココじゃないドコかへ。ダレもいないドコかへ。 甘言を耳元で囁いたのは、誰だった? そんなふうに愛した…

spring

時は不可逆。それなのに季節は変わらぬ顔でまた巡り来る不思議。 きみとすごしたやさしいはるになる。 だから唄え、永劫回帰の春。 しのぶ花よ 唄に合わせ飾れこの道を 小さな君の歩む先を貴やかに 隠して、隠して。どうせ届かぬ思いならば、いっそ忍ばせて…

maze

おぼろげな声、不意に割れるガラスの音。圧倒的な質量を伴う不安が、ここにはある。 謎めいた迷路。歩いても歩いても果ては無い、何故ならこれは夢だから。自覚しているのに覚めることは許されない。 まさしく、白い壁と黒い空と終わらない夢。 添えた手 壁…

misery

ぐへへP*1のMiseryは特にver 3.0が耳を打つ。 痛みを理解りあえば 幸せになれるの? この眼を失っても 側にいてくれるの? 幸せになる方法を。簡潔な方程式で示して見せてよ。 愛して見せてよ。 「今日も雨だね」 もう晴れることのない空を一人で見上げる。 …

horizontal

心地良い低音の囁き声で眠りに誘うみらい平は至極のおやすみsongだ。 フォトンをたべたうつろな街を ファインダーにおさめた 粒揃いの単語をちりばめた、ちょっと切ない夕暮れのワンシーン。 昼と夜の境目は中途半端で、アンバランスな心は寄り道をする。 あ…

amorous

夢少女のリンの声は何とも特徴的だ。 レトロな曲調に同調してしっとりと歌い上げることはせず、少女の危うさを香らせる。 歌詞の小難しさと散文的な視点も良い役目を果たしている。この少女は掴み所がない。 色彩褪せた恋文に 空回る風車 其れは、遠いいつか…

brightwaltz

よよPのブライトワルトを聴いていると、夢の中にいるような気分になる。 上下左右すべてが逆さま。正位置が見つからない、距離感が狂わされる。方角も定かではなくなり、光は曖昧な場所でちらちらと瞬くだけ。 ねえ君 僕の手を引いておくれ もう一度 あの場…

downpour

機械だから歌える歌がある。感情が、呼吸が欠落しているからこその歌声が。 速すぎて聴き取れないソノ雨ハ音モ無クでは、それなのにミクの悲鳴が切々と胸に迫ってくる。 「君ガ望ムノナラソレガ罪ダロウト」 贖罪と。「アノ雨ヲ巻キ戻シテクレナイカ、、、」…

tremor

初期からひっそり追いかけているねこぼーろさんの新曲、マイラストがとにかく響く。 基本的にミクnormalの声は甘すぎる(良い意味でタレントらしいのだろうが)。appendの声は確かに優秀だが、優秀であるが故に使い手の個性があまり出てこない。 マイラスト…