escapism

カラスヤさんのリンは絞り上げるように歌う。弱さを、退屈を、憂鬱を、諦めを。
これはある逃避の空想。


完全犯罪を ついに君は成し遂げた
三月の空 揺れるスカート 物憂げに笑う


明日に逃げ込んだ 目をつぶったままで 傷口の中で
「君のせいだよ ねぇ、そうだろう? ねぇ、そうだろう?」
泣きそうな声で、畳み掛けて。肯定をねだって。あの綺麗な笑みのままに、「そうだよ」と言って欲しくて。
それですべてが赦されるわけではないと知りながら。